「日奈久・金波楼に広がる、さをりの世界。」
- 氷川学園
6月の金波楼に、今年も色とりどりの“想い”が並びました。
八代市日奈久町の歴史と由緒ある旅館「金波楼」さんにて、恒例となってきた氷川学園の「さをり展」が始まっています。
開催期間は、令和8年6月1日(月)~6月26日(金)までです。
一歩足を踏み入れると、まず感じるのは金波楼さんの持つ空気感。
磨き込まれた木の廊下、やわらかな灯り、時間をゆっくり味わうような静けさ。
「落ち着くなぁ…」と思った次の瞬間、壁いっぱいに並ぶ色たちが飛び込んできます。
そう、“さをり織り”です。
「えっ、この色合わせ!?」
「そこをあえて曲げる!?」
「なんでこんなに自由なのに、ちゃんと綺麗なんだろう…」

職員が頭で考えても出てこない感性を、利用者のみなさんは軽々と超えてきます。
しかも本人たちは案外さらっとしていて、
「ここ好きな色ばい」
「なんとなくよ」
だったりするから面白い。

でも、その“なんとなく”の中に、その人らしさがちゃんと織り込まれているんですよね。
糸を選ぶ時間。
織り機に向かう真剣な表情。
シャトルを通すリズム。
時には大胆に、時には慎重に。
ひとつひとつの作品に、その日の気分や、その人の世界が見えてくる気がします。

だから、氷川学園のさをり織りには「正解」がありません。
いや、むしろ“正解を作らない”からこそ面白い。
まっすぐじゃなくてもいい。
揃っていなくてもいい。
途中で色が変わってもいい。
今年も、その作品たちを、歴史ある金波楼さんが優しく包み込んでくださっています。
新しいものだけが価値じゃない。
古いものには、積み重ねてきた時間の強さがあります。

金波楼さんの“歴史”と、利用者さん一人ひとりの“表現”。
その二つが出会うことで、会場全体がどこか温かく、不思議と元気をもらえる空間になっています。

作品を見るだけでも楽しいですが、ぜひ
「これを織った人は、どんな気持ちだったんだろう」
そんな想像もしながら見ていただけたら嬉しいです。
世界にひとつだけ。
同じものは二度と作れない。
だからこそ、面白い。

日奈久にお越しの際は、ぜひ金波楼さんへ。
美味しい空気と、歴史ある空間と、利用者さんの感性が、みなさんを待っています。